この日が来た、それだけなんだ。

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この日が来るのは分かっていたはずだった。
来ないほうがおかしかったはずだったんだ。


僕は今まで最も望んだものを手に入れたことがない。
どんなに努力しても叶わず、どんなに犠牲を払っても報われることはなかった。
だから、当たり前のことのはずだったんだ。


その話が出たとき、頭の中は白くなり、鼓動は早くなり、背筋に気持ち悪い感触が走った。
それは実際に起こっていることを受け入れることが出来ず、
でもその場を壊すことも出来ず、ただおどけていることしか出来なかった。


僕が出来たこと、

「平静でいるように見せること」

ただそれだけだった。

それから一人になってとぼとぼ歩き、
涙を拭おうとしてハンカチを出し、
それを一目見て、ポケットにしまった。
どうしても、そのハンカチではぬぐえなかった。

今までいい夢を見ていた。
それが元に戻るだけ。


ただそれだけのこと。

それだけのことだったんだ。

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このページは、sakuradaが2007年7月21日 21:40に書いたブログ記事です。

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