クイーン/華麗なるレース

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華麗なるレース(紙ジャケット仕様)
今日は5枚目のアルバム「華麗なるレース」を。ジャケットのデザインから判るとおり、前作「オペラ座の夜」と対をなすこのアルバム、影は薄いのですが実は名曲ぞろいで完成度は前作に引けは取りません。むしろ、凌駕しているとも言えるでしょう。そんなわけで実は個人的に一番好きなアルバムです。

ロックナンバーの「タイ・ユア・マザー・ダウン (Tie Your Mother Down) 」から始まり、不可思議で物悲しいバラード「テイク・マイ・ブレス・アウェイ(You Take My Breath Away)」でクールダウンしたらポップな「ロング・アウェイ(Long Away) 」でまた元気になって...、と緩急の付け方が意外と強く、でも散漫になっていません。また、前作までと比べると一曲一曲がすっきりした印象があります。その分、フレディのボーカリストとしての才能をより強く感じ取れると個人的に思います。

このアルバムの一押しといえばやはり「愛にすべてを(Somebody To Love)」でしょう。この曲もQueenらしく展開がドラマティックな、でも、「ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)」とは趣が全く異なる名曲です。また、個人的には2曲目の「テイク・マイ・ブレス・アウェイ」と後半に劇的に変化する「ミリオネア・ワルツ(The Millionaire Waltz)」もお薦め。

そして、何よりも忘れてはいけないのはアルバムのトリを飾る「手をとりあって(Teo Torriatte (Let Us Cling Together))」。Queenが日本のファンのために作ったこの曲は必聴ですよ。Queenが初来日した際、数多くの日本のファンが空港で待っており、その後もプレゼントなども貰うなど文字通り「信じられない」歓待を受けて感動したそうです。その感謝の意味として作られたこの曲は当時のファンにとってこの上ないプレゼントだったでしょうね。

ちなみに、フレディはこの初来日をきっかけに大の日本贔屓になります。常時日本茶を欠かさずストックしておいたり、ソロ活動でも日本語歌詞が含まれる「ラ・ジャポネーゼ(Japonaise)」を作曲するなど、彼にとって特別な存在だったみたいです。晩年、「全編日本語の歌を作りたい」とも言っていたそうなので。もし、死んでいなければ全編日本語のアルバムを発表していたかもしれません。そう思うと残念でなりませんね。


華麗なるレース

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このページは、sakuradaが2008年11月19日 23:41に書いたブログ記事です。

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