今回は彼の残した2枚のソロアルバムのうち、1985年発表の「Mr. Bad Guy」について書こうと思います。このアルバムはフレディらしさが弾けた、個性的なアルバムです。Queenのアルバムでも見られたような重厚さだけでなくポップな曲調も見られ、よく言えばQueenというたがが外れた、悪く言えば悪乗りが過ぎた作品ですね。それだけ、彼の才能が枠に収まりきらなかったのでしょう。
このアルバムの一押しは「Mr.バッド・ガイ(Mr. Bad Guy)」。オーケストラ調の重厚な出だしから高らかに歌い上げるこの曲は、「マーキュリー様のお通りだ!」と言わんばかりで、Queenの枠から飛び出したからこそ出来た作品でしょう。歌詞自体もフレディ自身を表しており、名実ともに彼の代表作と言えます。他にもブライアン・メイらQueenメンバーにアレンジされた「メイド・イン・ヘヴン(Made in Heaven)」「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー(I Was Born to Love You)」も収録されており、その違いを聴き比べるのも面白いです。荘厳なQueenアレンジとは違うポップな「I Was Born to Love You」、シンプルなピアノの出だしから始まる「Made in Heaven」はまた新鮮な印象を受けるはずです。
次はもう一枚のソロアルバム「Barcelona」について書きますよ。
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